2007年03月18日

メスの犬/猫は出産を経験させたほうが良いのですか?

無理に出産させる必要はありません。
もちろん、出産させるのはかまいませんが、生ませる必要があるわけではありません。

この質問の下地には、「女は子供を産むのが当たり前」という女性観があるのではないかと危惧されます。
このような価値観に基づいて、その根拠を後からこじつけることがよくあります。
例えば、「子供を産んだほうが病気にならない」「性格が落ち着く」・・・などなどですが、どれもあまり強力な裏付けはありません。

もし、その犬/猫の健康を優先したいのであれば、最も長生きする確立が高いのは若い時期に避妊(不妊)手術を実施することでしょう。
若く健康な時期に手術で卵巣・子宮を摘出してしまえば、将来、これらの臓器に関連する病気(いわゆる婦人病と言ってもいいかもしれません)のいくつかは確実に起きなくなります。
また、特に犬では、発情(生理)の経験が少ないうちに手術を受けると、将来の乳腺腫瘍の発生率が低くなると言われています。

投稿者 jasperah : 16:37 | コメント (0)

2007年01月24日

『ナチュラルフード』と表示されたフードは本当にナチュラルなのですか?

「ナチュラル・・・」や「自然派・・・」などという商品名はその言葉のイメージが良いので、内容に関係なく名づけている可能性も考えられます。

 あなたは「ナチュラル(自然)フード」という言葉から、何を連想するでしょう?
原料が「天然素材」なのでしょうか?
添加物を使用していないのでしょうか?
製法を工夫してあるのでしょうか?

日本では、ペットフードを製造するに当たり、内容を規制するような法律はありません。
つまり、日本ではペットフードの製造・販売は事実上自由で、『造った者勝ち・売った者勝ち』状態なのです。
日本にも『ペットフード公正取引協議会』という業界の団体があり、自主規制的な動きはありますが、これに属さないメーカーもあり、万全の体制とは言えません。

したがって、「材料に何を使用し、どのような製造方法をもって『ナチュラル』という表示をするか」の法的基準はありませんから、メーカー(製造者)が『ナチュラル』だと言い張れば、それが通用するのです。

例えば『内容量1kg』と記載されたフードが、実際には500gしか入っていなければ、『虚偽の表示』ということで、「不当景品類及び不当表示防止法」に抵触するかもしれません。でも、原材料や製造法についてはこれを規制する法的根拠が無いのが実情です。

冷静に考えてみてください。
いわゆるペットフードは「加工品」以外の何者でもありませんから、製品そのものを「ナチュラル」「自然食」と表示すること自体、矛盾を感じる方も多いのではないでしょうか。

「原材料に天然の○○を使用」と表示することは有り得るでしょう。
しかし、天然の「ペットフードが実る木」があるわけではないので、「自然食」や「ナチュラルフード」という名称が、「人の手が加えられていない天然の産物」のような意味ではないことを理解しておかねばなりません。あくまでペットフードは「加工品」なのです。
「産地直送」「採れたて新鮮」のような意味ではないことも当然です。

投稿者 jasperah : 09:37 | コメント (0)

2006年12月25日

犬や猫に服を着せるのはいけませんか?

保温性のある毛質の犬と、保温性があまり無い毛質の犬がいます。
例えば柴犬は、外側の硬い毛の下に綿毛がある二重構造で、保温性が高く、寒さに強いのです。逆に、マルチーズやヨークシャーテリアなどの犬は、毛がいくら長く伸びても、保温性の無い『飾り毛』ばかりですから、柴犬などと比較すると寒さに強いとは言えません。
したがって、保温性の無い毛質の犬については、寒い時期の外出時に服を着せることは十分に(ファッション以外の)意味があると言えるでしょう。
ただし、服の材質に対してアレルギーなどが起きる動物もいるかもしれませんから、注意は必要です。

室内で生活している猫は、冬でも服の必要はほとんど無いでしょうし、服を嫌がることのほうが多いように思われますので、無理に着用させることはありません。

ただし、犬でも猫でも、高齢や重い病気の場合、寒さが体調を左右する可能性がありますので、服の着用は選択肢の一つでしょう。

投稿者 jasperah : 12:18 | コメント (0)

2006年12月24日

動物の瞳(黒目)の表面が白く濁ってきました。白内障ですか?

白内障は、瞳孔(いわゆる瞳(黒目)の中心にある、光が通る穴のことで、明るさによって広がったり縮んだりする部分)の奥にあるレンズ(水晶体)が濁る状態を言います。
ご指摘の「黒目の表面」は角膜という透明な膜があり、これが白濁してきたものと思われます。
したがって、白内障ではなく、角膜の炎症の可能性が高いでしょう。
瞳(黒目)の『表面』が白くなるのは角膜炎、瞳の『奥』が白くなるのが白内障と覚えていただいて良いでしょう。
角膜炎はこじれると白濁が消えず、視力障害を残す結果になりかねませんから、早期の治療をお勧めします。

投稿者 jasperah : 12:17 | コメント (0)

2006年12月23日

食餌は毎日変える方が良いのですか?

食餌を毎日異なるものに変更し続けると、犬や猫はそれを習慣として覚えてしまい、2日続けて同じものを食べなくなってしまうことがあります。
その様な習慣のために、動物たちの食餌のメニューについて、毎日頭を悩ませなくてはいけなくなってしまった飼い主さんもいらっしゃるようです。

また、体質的に合わない食べ物があるかもしれません。
人間も動物もそれぞれ個人差(個体差)がありますから、お友達の動物が食べて平気なものでも、あなたの動物はおなかをこわしたり、アレルギー反応が起こるかもしれないのです。
無制限にいろいろな食べ物を試しているうちに、動物によっては体調を乱す食べ物に遭遇する可能性があることを認識しておく必要があるでしょう。

新しい食餌 = 新しい刺激を求めて、本来の栄養バランスや体調を崩すくらいなら、間違いの無い、適した食餌を維持し続けた方が良いかもしれません。

投稿者 jasperah : 12:14 | コメント (0)